大きな貝塚が二つ並んでメガネ状になっています。こうした例は、加曽利北と南貝塚、有吉北と南貝塚など千葉市内に数多く見られます。発掘調査が行われたことはありませんが、平成2年2月に貝層の地下レーダー探査とボーリング調査、遺物の採集を行い、次のようなことがわかりました。
北側の堂谷貝塚は中期の土器が主体です。谷頭や埋没谷地形に斜面貝層を形成する点、貝が小さい点など中期中葉主体の貝塚の特徴をよく表しています。南側の天王貝塚(写真)では後期の土器が主体です。台地の縁辺に馬蹄形の貝層を形成する点、貝が大きく、獣骨が多い点など後期前葉から晩期前半の貝塚の特徴を示しています。後・晩期の大集落では盛土などの造成が盛んになります。天王貝塚の「古墳」の一部は、盛土でないかどうか注意する必要がありそうです。 |