遺跡ファイル

古墳時代中期〜終末期 加茂遺跡 かも
 加茂遺跡は国分寺台地区の北東部に位置する集落遺跡です。だいたい、いまの国分寺台西小学校の位置に当たります。加茂遺跡の発掘調査では、A・B・D地点を合わせて180棟の竪穴住居跡が検出されており、各遺構から鬼高(おにたか)式土師器や須恵器が多く出土しています。土器の他には滑石製の臼玉・勾玉・有孔円板というまじないの為の道具が見つかっています。
 この時期の竪穴住居跡はカマドをつくりつけられるタイプですが、カマドのつけられる方角・位置は新しくなるにつれ北側辺の中央にある例が増えていきます。また、D地点の竪穴住居跡には鉄器を製作した小鍛冶跡と考えられるものもあります。
 加茂遺跡の資料は、古墳時代中期から後期にかけてのムラの生活がどのようなものだったのかを考えるヒントになります。
市原市加茂遺跡D地点』(財)市原市文化財センター2002年
市原市加茂遺跡A・B地点』(財)市原市文化財センター2005年