遺跡ファイル

縄文時代早期〜前期 辰巳台遺跡群 辰巳ヶ原地区 たつみだい たつみがはら
辰巳台遺跡群鵜ヶ島台式土器
昭和56年度調査区(大厩辰巳ヶ原遺跡)出土縄文土器(早期後半:鵜ヶ島台式)

 市原市大廐字辰巳原に所在する、辰巳台遺跡群を構成する遺跡のひとつです。遺跡群は市原台地北側を流れる村田川の支流、山木カッパ池を源流とする南北方向の支谷の東側縁辺の標高約23mの台地上に位置しています。
 遺跡群は南北約1km、東西約500mと広大で、縄文時代早期後半の条痕文系土器群(鵜ヶ島台式・茅山下層〜上層式)の包含層が広がっています。当時の主要な遺構は、穴を掘った煮炊きの跡である炉穴(ろけつ)であり、各調査区で検出されています。平成17年度調査では、炉穴内にマガキ主体の貝ブロックが検出され、イワシ類の尾椎が同定され、村田川左岸では、草刈地区につづく事例となりました。
 その後、縄文時代前期では、後半の土器である黒浜式から浮島式、諸磯式、興津式が検出されていますが、明確な遺構の検出はありません。以降の縄文時代遺物の検出はなく、弥生時代になってから、ふたたび集落が形成されるようです。

引用参考文献
市原市辰巳ヶ原遺跡調査会1983『千葉県市原市辰巳ヶ原遺跡発掘調査報告』
(財)市原市文化財センター1989「辰巳ヶ原遺跡」『不特定遺跡発掘調査報告書(1)』調査報告書第32集
(財)市原市文化財センター1999『大廐辰巳ヶ原遺跡・八幡御所跡推定地』調査報告書第66集
西野雅人2002「市原市草刈六ノ台遺跡の縄文早期貝層-補遺-」『研究連絡誌』61 千葉県文化財センター
(財)千葉県文化財センター2003「第4章貝サンプルの分析結果」『千原台ニュータウンVIII』調査報告書第448集
市原市教育委員会2006「辰巳台遺跡群辰巳ヶ原地区」『平成17年度市原市内遺跡発掘調査報告』
市原市教育委員会2013「辰巳台遺跡群第2地点」『平成24年度市原市内遺跡発掘調査報告』