遺跡ファイル

弥生時代中期 姉崎山新遺跡 あねさきさんしん
 姉崎にある明神小学校の東側、姉崎二子塚古墳の南にあたる少し高まりのある地形(砂堆さたい)上に弥生時代中期の竪穴住居跡が発見されました。竪穴住居跡からは宮ノ台式の壺・甕形土器、有孔磨製石鏃も検出されています。
 市原市内の弥生時代の遺跡はほとんどが台地上で見つかっていますので、山新遺跡の存在は弥生時代中期の生活を考えるうえでとても興味深いケースです。市内では、居住域である菊間手永遺跡と水田をつくった市原条里制遺跡という組み合わせが確認されていますが、それと似た感じで、山新遺跡は砂堆の間の低い地形を水田として利用していたのかもしれません。ちなみに、低い地形は現在も水田として、少し高い地形は畑地や宅地として利用されている場合が多いです。機会があれば観察してみてください。

『市原市文化財センター年報平成11年度』 (財)市原市文化財センター 2002年